home *** CD-ROM | disk | FTP | other *** search
- 6版 1993.02.23
- 定型用紙印刷FPP 取扱説明書
-
- 1.FPPとは?
-
- 伝票等、あらかじめ枠線が入った用紙にパソコンを使ってプリンタで印刷する場
- 合、皆さんはどうしているでしょうか。私はワープロソフトを使っていましたが、
- 特殊な用紙だと、位置を合わせるのに苦労します。たいてい文字単位や行単位でし
- か設定できませんでしたから、例えば、何行かあるうちの1行だけ1mm上にずら
- したい場合、ワープロソフトの機能で1行印字したら一時停止させて、手で用紙位
- 置を調整して、また1行打つ、なんてことをしていました。これぐらいなら、何度
- も失敗しながらやればなんとかなりますが、これが、ある欄では右寄せ、ある欄で
- は均等割付けにしたいときなんかはお手上げです。
-
- そこで、もう少しだけ簡単にできないもんかな、ということでこのソフトを作り
- ました。FPPでは、1行(あるいは1語)の文字列ごとにその印字位置を用紙の
- 左上からの座標で指定します。例えば、下図のように、横100ミリ、縦50ミリ
- を始点とする横幅80ミリの欄に”ワープロ用紙”と印字したい場合、
-
- ↓用紙の左肩 X→
- +-------------------------+
- | ↓
- Y| ↓50ミリ
- ↓| ↓
- | ↓
- |→→→→→→→→→ワープロ用紙
- | 100ミリ | ← 80ミリ →|
-
- FPPでは、テキストファイルに次のように書きます。
-
- #X=100
- #Y=50
- #W=80
- ワープロ用紙
-
- #で始まる行は埋め込みコマンドです。コマンドはこれ以外にもいろいろあります
- ので後述します。
-
- さて、あらかじめ、お断りしておきますが、定型用紙印刷では何度もやり直しが
- 必要です。一発でうまくいくことは稀です。ですから、一枚だけしかない用紙に印
- 字するのは避けた方がいいでしょう。万が一、それをダメにしても、誰も保障して
- くれませんから。FPPは替えが沢山ある用紙のために使うことをお勧めします。
-
- 動作環境
- パソコン:富士通FMRシリーズ,FM-TOWNS,
- PC9801(ノーマルモード)
- OS :MS-DOS v3.x(v5は不明)
- プリンタ:富士通FMPRシリーズの24ドット機、および上位互換機
- エプソンESC/P仕様機(FPP Ver0.4より)
-
- 本ソフトは、LSI-C86v3.30試食版でコンパイルしました。
-
-
- 2.使用法
-
- 2.1 印字開始位置のチェック
-
- まず、要らない紙を用意してプリンタにセットしてください。なるべく手差し
- よりもボタンを押して自動でセットした方がいいでしょう。
-
- fpp -p プリンタがFM系の場合
- fpp -p -ESCP ESC/Pの場合
-
- を実行すると、用紙の左上の方に上下逆向きのL字型が印字されましたね?
- これが印刷開始位置です。これより上側および左側には印刷できません。
- (変えたい場合は用紙をずらしてください。但し、用紙をセットするたびに
- 毎回、同じ位置にずらさないと印字結果が異なってしまいます)
-
- そして、用紙上端からL字型の横線までと、用紙左端からL字型縦線までの
- 長さを物差しで測ってください。この値は印字位置を正確に指定するために
- 必要です。
-
- +--------------------
- | ↑
- | T T:トップマージン
- | ↓ L:レフトマージン
- |←L→| ̄
- |
-
- ここで測った値はFPP起動時のオプションとして指定します。例えば、トップ
- マージンが10.5ミリ、レフトマージンが5ミリだった場合は次のようにしま
- す。
- FPP 印刷ファイル名 -T10.5 -L5
-
- ちなみに、この指定を入れないと、逆L字型の角が座標の原点となります。
- 注)一般のワープロで言うマージンとは異なります。このトップマージンを
- 大きくしても印字位置が下方にずれるわけではありません。あくまでも、
- 用紙セット時の位置関係を定義するためのものです。
-
- 2.2 印字位置の指定
-
- 文字列を印字するためには、X座標、Y座標、その欄の横幅、そして印字する
- 文字列そのものを印刷ファイルに指定します。印字ファイルは通常のテキストエ
- ディタで書きます。実行するには
-
- FPP 印刷ファイル名 必要なオプション
-
- のように打って下さい。画面には次のように表示されるはずです。
-
- Reading File
- Sorting..
- Printing..
- Form Feed
-
- 印字ファイルに何かしらエラーがあると、
-
- Error : line=nnn : XXXXXXXX
- Error : Insert File Line = nnnnn ← 差し込みファイル内でエラー
- があったとき
-
- を表示して中断します。nnnがエラーのある行を表しますので、見直してください。
-
- 以降では印字ファイルの書き方をいくつかの例あげて説明します。
-
- 例1)X=10mm,Y=10mmの位置から横幅100mmの欄に文字列あいうえお、
- X=20mm,Y=20mmの位置から横幅100mmの欄に文字列かきくけこ
- を印字したい場合
- +-------------+
- |
- | あいうえお
- |
- | かきくけこ
- |
-
- #X=10 #X=20
- #Y=10 #Y=20
- #W=100 #W=100
- あいうえお → かきくけこ
- #X=20 または #X=10
- #Y=20 #Y=10
- #W=100 #W=100
- かきくけこ あいうえお
-
- 指定する順番は任意で構いません。FPP内部で印刷順に並べ替えをします。
- 但し、文字が重なってもエラーを出しませんから注意してください。
-
- 例2)X=10mm,Y=10mmの位置から横幅100mmの欄に文字列00000、
- 同じ位置に/////を重ねて印字したい場合
- +-------------+
- |
- | φφφφφ ←こんな感じ(^^;)
- |
- |
-
- #X=10
- #Y=10
- #W=100
- 00000
- /////
-
- X,Y,Wを指定しないで次の印字文字列を書くと同じ位置に印字されます。
- (後述の#SX,#SYを指定しない,または0の場合)
-
- 例3)X=10mm,Y=10mmの位置から横幅50mmの欄に文字列あいうえお、
- X=100m,Y=10mmの位置から横幅50mmの欄に文字列かきくけこ
- を印字したい場合
- +-------------+
- |
- | あいうえお かきくけこ
- |
- |
-
- #X=10
- #Y=10
- #W=50
- あいうえお
- #X=100
- #Y=10 ←省略可
- #W=50 ←省略可
- かきくけこ
-
- X,Yの値が直前の指定と同じときはその指定を省略できます。
-
- 例4)X=10mm,Y=10mmの位置から横幅50mmの欄に文字列あいうえお、
- X=10mm,Y=20mmの位置から横幅50mmの欄に文字列かきくけこ
- を印字したい場合
- +-------------+
- |
- | あいうえお
- | かきくけこ
- |
-
- #X=10 #X=10
- #Y=10 #Y=10
- #W=50 #W=50
- あいうえお → あいうえお
- #X=10 ←省略可 または #Y+=10
- #Y=20 かきくけこ
- #W=50 ←省略可
- かきくけこ
-
- X,Y,Wの指定はX=数値の形で絶対値を指定する以外にX+=数値、
- またはX-=数値で直前の値に増減する形で指定可能です。
- このとき、計算結果がマイナスになる場合はエラーになります。
-
- 2.3 左寄せ等の指定
-
- #P=? でその欄の中でどの位置に文字列を印字するかを指定できます。
-
- #P=L 左寄せ(初期値)
- #P=R 右寄せ
- #P=C 中央寄せ
- #P=J 均等割付け
-
- これは次の指定があるまで変わりません。
-
- 例5)X=10mm,Y=30mmの位置から横幅150mmの欄に文字列あいうえおを左寄せ、
- その10mm下ごとに、かきくけこを右寄せ、さしすせそを中央寄せ、たち
- つてとを均等割付けにしたい場合
- +--------------------+
- |
- | あいうえお
- | かきくけこ
- | さしすせそ
- | た ち つ て と
-
- #X=10
- #Y=30
- #W=150
- #P=L
- あいうえお
- #Y+=10
- #P=R
- かきくけこ
- #Y+=10
- #P=C
- さしすせそ
- #Y+=10
- #P=J
- たちつてと
-
-
- 2.4 Ver0.2で追加したコマンド
-
- (1) #SX,#SY デフォルト増分
-
- 例えば、同じ行間隔で複数行書きたい場合、各行ごとに#Yで指定する必要
- がありました。
-
- +--------------------+
- |
- | あいうえお
- | かきくけこ
- | さしすせそ
- | たちつてと
-
- #X=10
- #Y=20
- あいうえお
- #Y+=10
- かきくけこ
- #Y+=10
- さしすせそ
- #Y+=10
- たちつてと
-
- これだと不便なので、デフォルトの移動量を指定できるようにしました。
-
- #X=10
- #Y=20
- #SY=10
- あいうえお
- かきくけこ
- さしすせそ
- たちつてと
-
- #X,#Yを指定しないで、次行に文字列を書いたときにどれだけ移動するかを
- 指定します。X方向は#SX,Y方向は#SYです。負数も指定できますから、こ
- んなふうに下から上がってくるような印字もできます。
-
- +--------------------+
- |
- | たちつてと
- | さしすせそ
- | かきくけこ
- | あいうえお
-
- #X=10
- #Y=100
- #SX=10
- #SY=-10
- あいうえお
- かきくけこ
- さしすせそ
- たちつてと
-
- デフォルトは#SX,#SY共に0です。
-
-
- (2) #U,#A アンダーライン,網掛け
-
- #U=nは文字列にアンダーラインを引きます。n=0 で解除 n>0で線の種類を指定
- します。今のところnは11までです。
-
- #A=nは文字列に網掛けします。n=0 で解除 n>0で線の種類を指定します。これ
- も、今のところnは9までです。
-
- 線・網かけのパターンは、えいやっで作った暫定版です。将来変わることがあ
- ります。
-
-
- (3) #RU,#RA 範囲指定
-
- アンダーラインと網掛けを引く範囲を指定します。#RUはアンダーライン,#RA
- は網掛け用で、#RU=0で文字列のみ、#RU=1でその欄いっぱいに引きます。
- デフォルトは0です。
- +--------------------+
- |
- | あいうえお
- |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- | かきくけこ
- |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
-
- #X=10
- #Y=20
- #U=1
- あいうえお
- #Y+=10
- #RU=1
- かきくけこ
-
- (4) #D ドットピッチ指定
-
- 半角1文字の横方向のピッチをドット単位で指定します。
- #D=n でn=12~30までの間です。それ以上にしたいときは#P=Jの均等割付け
- を使ってください。デフォルトは12です。
-
- (5) #I 1行差し込み
-
- 他のファイルから1行読み込みます。差し込みするファイルは起動時に
-
- FPP 印字ファイル -I差し込みファイル
-
- で指定します。
-
- 差し込みファイルが次のようなとき、
-
- +--------------------------
- |AAAAAAAA
- |BBBBBBBB
-
- 印字ファイルに次のコマンドを書くと
-
- #X=10
- #Y=20
- #SY=10
- あいうえお
- #I
- かきくけこ
- #I
-
- 次のように印字されます。
-
- +--------------------+
- |
- | あいうえお
- | AAAAAAA
- | かきくけこ
- | BBBBBBB
-
-
- (6) #; コメント行
-
- この行は行の最後までを無視します。
-
-
- 2.5 Ver0.3で追加したコマンド
-
- (1) #EX 横倍指定
-
- #EX=1 横1倍(Ver0.4で仕様変更)
- #EX=2 横2倍(同上)
-
- (2) #EY 縦倍指定
-
- #EY=1 縦1倍(Ver0.4で仕様変更)
- #EY=2 縦2倍(同上)
-
- (3) #V 縦書き指定
-
- #V=0 解除
- #V=1 指定
- 半角は1文字中心合わせの縦書きになります。このとき、文字のピッチは
- 全角と同じ扱いになります。
- "("等の一部の文字は90度回転するのはおかしいので、そのままです。
- アンダーラインは下(文字の左側)のままです。
-
- (4) #CC,#CU,#CA 印字色指定
-
- #CC 文字 , #CU アンダーライン , #CA 網掛け
-
- #CC=n n=0 黒 n=4 紫
- n=1 青 n=5 緑
- n=2 赤 n=6 橙
- n=3 黄
-
- (5) #I 複数行差し込み
-
- 1行差し込みの#Iに加えて、#I=nでn行の差し込みができるようにしました。
-
-
- 2.6 カラー印字
-
- カラー印字は文字・アンダーライン・網掛け別々に色の指定ができます。色は
- 黒・青・赤・黄・紫・緑・橙(だいだい)の7色です。
-
- プリンタによって、リボンの色数が違いますから、これをオプションで必ず指定
- してください。
- 黒・青・赤・黄の4色リボンの場合→ -R4
- 青・赤・黄の3色リボンの場合 → -R3
- この指定をしないと、印刷ファイル中に色指定をしても、全て黒で印字されます。
-
- 各色は次のように重ね合わせで印字されます。
-
- 青・赤・黄 → それぞれのリボンを使用
- 紫 → 赤+青
- 緑 → 黄+青
- 橙 → 黄+赤
- 黒 → 4色リボンの場合 黒リボン
- 3色リボンの場合 黄+赤+青
-
-
- 複数の色を重ねる場合、薄い方、すなわち黄→赤→青→黒の順で印字します。こ
- うしないと紙に付いたインクがリボンの方に付着した場合、リボンの汚れが目立っ
- てしまうからです。ただし、縦倍・4倍の場合はこの順番通りに制御できないので、 縦倍・4倍文字には違う色の網掛けはしない方がいいでしょう。どうしてもやりた
- い場合は使い捨てのワンタイムリボンを使うか、リボンが汚れることを覚悟してく
- ださい。
-
- 熱転写プリンタの場合、カラー印字はリボンをバカ食いします。少しだけ色を付
- けたい場合は単色カラーリボンをお勧めします。FPPでは黒・黄・赤・青、それぞれ
- の色だけを印字するようにできます。起動時のオプションで-Mを追加してください。
- (-Rも一緒につけてください)
- -M0,-M1,-M2,-M3はそれぞれ黒だけ、青だけ、赤だけ、黄だけを印字します。
-
- 例えば、本文を黒、アンダーラインを赤で印字したいときは、印刷ファイル内に
- それぞれの色を指定して、-M0オプションをつけて、まず黒リボンで印字します。
- そして、リボンを赤に替え、その紙をもう一度セットして、今度は-M2オプションを
- つけて印字すればよいわけです。ただし、紙を正確に同じ位置にセットするのは、
- けっこう難しいので、何回かやり直しが必要かもしれません。
-
-
- 2.7 Ver0.4で追加したコマンド
-
- (1) #SW デフォルトの欄の幅
-
- #SX,#SY同様に次にきた文字列の欄の幅を増減します。デフォルトは0です。
-
- (2) #LX=n 横線引き
-
- 現在のX,Yから#Wの幅で横線をn本だけ引きます。線の間隔は#SYで、色は#CX
- 線の種類は#MXで指定します。
-
- (3) #QB 強調指定(ESC/Pのみ)
-
- #QB=1 強調指定
- #QB=0 強調解除
-
- (4) #QI イタリック指定(ESC/Pのみ)
-
- #QI=1 イタリック指定
- #QI=0 イタリック解除
-
- (5) #QS スタイル指定(ESC/Pのみ)
-
- #QS=0 通常文字
- #QS=1 袋文字指定
- #QS=2 影文字指定
- #QS=3 影付き袋文字指定
-
- (6) #QF 書体指定(ESC/Pのみ)
-
- #QF=1 明朝体指定
- #QF=2 ゴシック体指定
-
- (7) #PRINT 印字
-
- 途中で印字し、次の用紙を取り込みたいときにこのコマンドを入れます。
- X,Y位置は変化しませんから、用紙の頭に持っていきたいときは改めて
- #X,#Yで指定し直してください。
-
- (8) #P=A 文字位置のaddモード
-
- 次の文字列の先頭位置を直前の文字列の最後に付けます。通常の文書を
- 書くときに、一部だけに装飾をしたいときに便利です。たとえば、部分的に
- アンダーラインを付けたい場合は次のように書きます。
-
- #P=A +-----------------------------------
- あいうえお |
- #U=1 | あいうえおかきくけこさしすせそ
- かきくけこ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- #U=0 |
- さしすせそ |
-
- (9) #LF 改行
-
- (7)のaddモードでは#X,#Yで位置を指定しない限り、無限に文字列を追加して
- いきます。途中で改行するには、この#LFコマンドをいれてください。
-
- 改行位置は前の行の先頭位置から、#SX,#SYで指定した量を加えた位置になり
- ます。
-
- #SX=0
- #SY=10
- #P=A +-----------------------------------
- あいうえお |
- #U=1 | あいうえおかきくけこ
- かきくけこ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- #U=0 | さしすせそ
- #LF |
- さしすせそ |
-
- 注)このコマンドはまだ動作が不安定なのであまり複雑なことはさせない
- でください。
-
-
- 2.8 Ver0.5で追加したコマンド
-
- (1) #MY 縦線の線パターンの種類を指定します(1~10)
-
- (2) #CY 縦線の色を指定します(0~6)
-
- (3) #H 縦線の長さを指定します(mm単位)
-
- (4) #LY 縦線の本数を指定します(1~99)
-
- 例)長さ100mmの縦線を横の間隔10mmで5本引く場合
-
- #SX=10
- #SY=0
- #H=100
- #LY=5
-
- (5) #TOP 印刷ファイルの先頭へ戻ります。印刷位置X,Yは変わりません。
-
- 例)差し込みファイルに複数の件数があり、印刷ファイルの書式を繰り返して
- 使う場合
-
- 印刷ファイル 差し込みファイル 印字結果
-
- #X=0 ○○県 ○○県
- #Y=0 ○○市 ○○市
- #SY=5 ○○様 ○○様
- #I=3 □□県 from K.Kurosaki
- from K.Kurosaki □□市 ------←印字 改頁
- #PRINT □□様 □□県
- #TOP □□市
- □□様
- from K.Kurosaki
- ------←印字 改頁
-
-
- (6) #FONT マルチフォント対応コマンドです 正式対応はしていません
-
- (7) #V=2 縦書き指定 同上 プリンタ内蔵フォントでは無効
- 半角の縦書き文字の水平方向の幅
- #V=1 縦書き指定 全角と同じ
- #V=2 縦書き指定 半角と同じ
-
- (8) #PITCH12,PITCH14,PITCH16,PITCH24,PITCH32,PITCH48,PITCH60 同上
-
-
- 2.9 連続用紙で打つ場合
-
- (1) 2.1の通り、紙の吸入位置を調べます。これらはオプションで次のように指定
- します。
-
- -T上端位置 -L左端位置
-
- (2) 用紙の改行方向の長さを測ります。これもオプションで指定します。
-
- -PY用紙長
-
- (3) 例) 上端位置10mm,左端位置5mm,用紙長200mmの連続用紙に印刷する場合の指定
-
- FPP 印刷ファイル名 -T10 -L5 -PY200 -REN その他のオプション
-
-
- 2.10 Ver0.6で追加したコマンド
-
- (1) 画像ファイルの印刷
-
- #IMAGE=n 別ファイルに定義した画像ファイルを印刷します。
- 画像の形式は モノクロ2色のbmp形式です。MS-Windows3.0
- 付属のペイントブラシで扱われる形式です。
-
- 定義のしかた
- +-----------------------
- |#imagefile
- |1,x001.bmp
- |2,x002.bmp
- |3,x003.bmp
- |
- このように最初の行に#imagefile と書き、次の行から
- 番号,画像ファイル名 を書きます。
- 番号は1~9999の任意でかまいません。ただし、同じ番号
- は使わないでください。ここで指定した番号を#IMAGE=で指定
- します。印刷する位置は#x,#yで指定します。同じ紙面上に
- 複数の同じ画像を印刷することもできます。
-
- この画像を定義したファイルはfppを起動する際にコマンドライ
- ン上で fpp -@fpp.def のように -@定義ファイル名 で指定して
- ください。定義ファイルが複数ある場合は、
- fpp -@f1.def -@f2.def のように複数指定もできます。
-
-
- #CI=n 画像の色を指定します。nの値は他の色指定コマンドと同じです。
-
- では、画像ファイルを印刷する手順をまとめます。
-
- 1) まず、画像ファイルを用意する。形式はモノクロ2色BMP。
- カラーのBMPはペイントブラシでモノクロに保存しなおすことができま
- す。他の画像形式はフリーソフト等で変換してください。どのような変換
- ソフトがあるかは分かりませんが(^^;)
-
- 2) 画像ファイルのあるドライブとディレクトリをメモしておく。
-
- 3) テキストエディタで適当なファイル名で定義ファイルを書く。(ここでは
- ファイル名をFPP.DEFとします)
-
- 4) 適当な番号をつけて 画像ファイル名をそのファイルがあるディレクトリ
- をつけて書く
- 例) ABC.BMPという名前の画像ファイルががAドライブのPICディレクトリ
- にある場合
- #imagefile
- 1,A:\PIC\ABC.BMP
-
- 5) 次に印刷ファイルに印字位置を#X,#Yで指定し、#IMAGE=で印字するファイ
- ルの番号を指定する。必要があれば色も#CIで指定する
-
- 例) X=100mm,Y=20mmの位置にABC.BMPを印刷する場合
- #X=100
- #Y=20
- #IMAGE=1
-
- 6) 起動の際に定義ファイルの指定を忘れないように
- fpp 印刷ファイル名 -@fpp.def
-
- 3.埋め込みコマンドのまとめ
-
- #X=nnnn X座標の指定(ミリ単位) 初期値=0
- #X+=nnnn nnnnは任意の数値(小数点含む)
- #X-=nnnn
-
- #Y=nnnn Y座標の指定(ミリ単位) 初期値=0
- #Y+=nnnn
- #Y-=nnnn
-
- #W=nnnn 印字欄の横幅の指定(ミリ単位) 初期値=200
- #W+=nnnn
- #W-=nnnn
-
- #T=nnnn トップマージンの指定(ミリ単位) 初期値=0 (V0.5以降は削除)
- #L=nnnn レフトマージンの指定(ミリ単位) 初期値=0 (V0.5以降は削除)
-
- #P=? 印字欄内の文字位置指定
- #P=L 左寄せ(初期値)
- #P=R 右寄せ
- #P=C 中央寄せ
- #P=J 均等割付け
- #P=A 文字列のaddモード
-
- #SX=nnnn Xデフォルト増分
- #SY=nnnn Yデフォルト増分
- #SW=nnnn Wデフォルト増分
-
- #U=nn アンダーライン指定 0で解除,1~種類
- #A=nn 網掛け指定
-
- #RU=n アンダーライン範囲指定 0で文字列のみ,1で欄全体
- #RA=n 網掛け範囲指定
-
- #D=dd ドットピッチ指定 dd=6~99
-
- #EX=b 横倍指定 b=1~2
- #EY=b 縦倍指定
- #V=n 縦書き指定 n=0~1
-
- #CC=c 文字カラー c=0~6
- #CU=c アンダーラインカラー
- #CA=c 網掛けカラー
- #CX=c 横線カラー
- #CY=c 縦線カラー
- #CI=c 画像ファイルカラー
-
- #QB=s 強調指定
- #QI=s イタリック指定
- #QS=n スタイル指定
- 0 通常
- 1 袋文字
- 2 影文字
- 3 影付き袋文字
-
- #QB=s 書体指定
- 1 明朝体
- 2 ゴシック体
-
- #LX=nn 横線をnn本引く
- #LY=nn 縦線をnn本引く
-
- #MX=nn 横線の線パターンの種類(1~)
- #MY=nn 縦線の線パターンの種類(1~)
-
- #PRINT 印字
- #LF addモードでの改行
- #TOP 印字ファイルの先頭へ移動
-
- #IMAGE 画像ファイルの指定
-
- #; コメント行
-
-
- 注1)現バージョンでは以下のチェックはしていません。間違ったらその印字
- ファイルを書いた人が悪い(^^;)
-
- ・数値の形式(小数点が2個あるとか)
- ・用紙幅,用紙長,プリンタ桁数を越える指定
- ・上端,左端マージン内への位置指定
- ・印字ファイル内のタブ等の不要な文字の混入
- ・その他(なんだっけ?(^^;))
-
-
- 4.起動時のオプション
-
- -P 印字開始位置チェック
-
- Ver0.2より
- -G レイアウト表示 FMR,TownsはCONFIG.SYSにGDS.SYSが必要
- -C0x レイアウトの文字列の色指定 x=0~9,A~F
- -C1x レイアウトのアンダーラインの色指定 x=0~9,A~F
- -C2x レイアウトの網掛けの色指定 x=0~9,A~F
- -Zn レイアウトの縮小率指定 n=1~9 デフォルト値6
- -Iファイル名 差し込みファイルの指定
-
- レイアウトのアンダーライン位置は精度がよくありません。数ドットずれます
- レイアウトでの外枠はデフォルトでA4用紙サイズです。
-
- Ver0.3より
- -R4 4色リボンのカラー指定
- -R3 3色リボンのカラー指定
- -M0 カラーの黒のみ印字(-Rと併用)
- -M1 カラーの青のみ印字(-Rと併用)
- -M2 カラーの赤のみ印字(-Rと併用)
- -M3 カラーの黄のみ印字(-Rと併用)
-
- Ver0.4より
- -N 起動時の改ページ
- -ESCP ESC/Pプリンタ指定
- -PXnnn レイアウト表示の用紙の横の長さ(mm単位)
- -PYnnn レイアウト表示の用紙の縦の長さ(mm単位)
-
- Ver0.5より
- -Tnnn 用紙吸入位置指定(上端)(mm単位)
- -Lnnn 用紙吸入位置指定(左端)(mm単位)
- -Snnn プリンタの縮小/拡大対応(単位は%)[*1]
- -REN 連続用紙指定
- -Oファイル名 プリンタへの印字データをそのままファイル化
- -@ファイル名 フォント定義ファイル(非公式対応)
-
- [*1]最近のプリンタは50,70%縮小や125%拡大ができますが、それを使うときは
- この指定をいれないと印字ファイルの指定通りの位置になりません。
-
-
- 5.制限
-
- 1行の文字列の長さ 200
-
- 印字出来る文字列の個数 1000 (アンダーライン、網掛けも個数に
- 数えます。多色印字の場合もその
- 分だけ個数に数えます。縦倍・4倍
- の網掛けは2として数えます)
-
- 全文字列の長さの総和 20000(一つの文字列の長さは実際に印字
- される半角単位の文字数+lで計算)
-
- 印字位置の精度 印字位置はミリ単位で指定しますが、プリンタの
- 制御は1ドット(1/180インチ)単位で行われます。変
- 換の結果、1ドットのずれが生じることがあります。
- 例えば、ふたつ文字の片方が左に1ドット、もう片
- 方が右に1ドットずれた場合、間隔は最高2ドット
- (約0.28ミリ)ずれてしまいます。
-
- 画像ファイルの個数 20またはメモリが許す範囲
-
- ESC/Pプリンタでの制限
-
- 縦倍,4倍文字を使用すると縦方向に文字がずれることがあります。ESC/Pでは
- これらの文字を打つと勝手にヘッド分(24ドットプリンタなら縦24ドット)
- だけ改行してしまいます。ということでESC/Pの仕様ですので諦めてください。
-
- プリンタがオフライン状態で起動すると、実行が一時停止することがあります。
- この場合はオンラインにすることで再開するはずです。
-
- パソコンがPC98系の制限
-
- 処理が遅いプリンタだとタイムアウトでプリンタエラーになることがしばしば
- あります。
- ハードの仕様によりプリンタエラーが検出できないことがあります。
-
- 6.エラーメッセージ
-
- (1) コマンドの形式が違うとき
-
- #?=
- #??=
- #P=?
-
- (2) 指定したファイルがオープンできないとき
-
- ファイル名 not found
-
- (3) 欄の横幅より文字列の方が長いとき
-
- Width<String
-
- (4) X,Y,Wがマイナスになったとき。トップマージン内、レフトマージン内の
- 位置を指定したとき。
-
- Xpos<0
- Ypos<0
- Width<0
-
- (5) プリンタエラーのとき(オフライン,用紙切れ,タイムアウト等)
-
- プリンタエラー:中断しますか?[Y/N]
-
- その他、いくつかありますが省略します。
-
-
- 7.ファイル構成・変更履歴
-
- 実行ファイル fpp.exe Ver 0.1 1992.11.19 初版
- Ver 0.2 1992.11.25 2版
- Ver 0.3 1992.12.04 3版
- Ver 0.4 1992.12.16 4版
- Ver 0.5 1993.01.18 5版
- Ver 0.6 1993.02.23 6版
- ドキュメント fpp.doc 1992.11.19 初版
- 1992.11.25 2版
- 1992.12.04 3版
- 1992.12.16 4版
- 1993.01.18 5版
- 1993.02.23 6版
-
- 印字サンプル sample12.fpp Ver0.6用印字サンプル
- (FPPの印字機能の一覧,V0.5と同じ)
- sample13.fpp 差し込み印字サンプル
- (ミニ6穴システム手帳用フォーム)
- sample14.fpp sample13用差し込みファイル
-
- Ver0.1→0.2の変更点
-
- #SX,SY,U,A,D,RU,RA,; の追加
- オプション-I,G,C,Zの追加
- 文字列の個数 200→1000
- 全文字数 10000→20000
-
- Ver0.2→0.3の変更点
- #EX,EY,V,CC,CU,CA,#I=nの追加
- オプション-R,Mの追加
- 字送りピッチが左寄りになる点の修正
- 終了時にレイアウトが消されるよう修正
- 網掛けパターンの変更
-
- Ver0.3→0.4の変更点
- 均等割り付けでの網掛け/アンダーラインの範囲の不具合の修正
- #EX,EYのパラメータ変更(0:解除,1:指定→1:1倍,2:2倍)
- ESC/Pプリンタ対応
- #LX,CX,MX,QB,QI,QS,QF,PRINT,LF,P=Aの追加
- オプション-N,ESCP,PX,PYの追加
- 差し込みファイル内にコマンドが書けるようにした
-
- Ver0.4→0.5の変更点
- PC98対応(自動機種識別)
- コマンドが小文字でも可能に
- 連続用紙対応(オプション-REN)
- オプション -Cxxが動作しないので直した
- 印刷データのファイル化(オプション -Oファイル名)
- 縦線の追加(#CY,MY,LY,H)
- 用紙吸入位置指定コマンド#T,#Lの廃止→オプション-T,-Lへ
- 印字ファイルの先頭へ戻るコマンド#TOPの追加
-
- Ver0.5→0.6の変更点
- 画像ファイル(モノクロ2色BMP形式)の印刷
- コマンド#Pのパラメータに英小文字が使えないバグの修正
- (あと何点かのバグの御指摘をいただいていますが、今回は間に合いません
- でした)
-
- 8.使用・配付条件
-
- 本プログラムの使用により如何なる損害で生じても、作者、配付者およびそれに
- 準ずる者は責任を負えません。使用者個人の責任で御使用ください。
-
- 本プログラムはフリーソフトウェアです。PDSではありません。よって、著作
- 権は放棄していません。配付に関しては、以下の条件をお守りください。
-
- (1)FPP.EXE,FPP.DOC,およびサンプルを一緒に配付してください。一部のみの配
- 付は厳禁です。
-
- (2)作者の許可無しに有償で配付することはできません。但し、フロッピーディ
- スク等のメディア代、通信NET使用料、郵送料等の通信費のみの場合は許
- 可は不要です。
-
- (3)日本国内のパソコン通信NETに対しての転載,店頭における無償配付は無
- 許可で構いません。(義務はありませんが、連絡いただければ幸いです)
- 通信NETから転載する場合はそのNETの規約を守ってください。
-
- (4)雑誌、同人誌等の付録フロッピーに載せたい場合は事前に必ず連絡をくださ
- い。紹介記事のみの場合は承諾等は特に要りません。
-
- (5)以上の条件の基準は作者の判断によるものとします。これはごく一部の不当
- な行為による配付を抑止するためであり、一般的なマナーを守っていただけ
- れば差し支えないことをお断りしておきます。
-
-
- 9.あとがき
-
- 以前、マルチフォント対応は希望者が10名集まらないとやらない、と言いました
- が、未だ5名ですので正式対応はしておりません。但し、検討は始めていまして、部
- 分的にはTownsCD-ROM内の12~60ドット,あるいはTeX用のビット
- マップ漢字14~48ドットフォントが使えます。混在も可能です。これらの使用法
- はNIFTY内の私の主催するHP(ホームパーティ)に掲載してあります。IDは
- 下記の通り、パスワードはFPP です。お気軽にお出でください。御感想、御要望等も
- こちらのHPまでお願いします。なお、HPについてよく御存知ない方は GO HPで説明
- が見られますので、そちらを参照してください。ただし、きまぐれで作ったHPなの
- でいつ無くなるかわかりません(^^;)
-
- ところで、最近、仕事が忙しくなってきたので、以前の様に頻繁にバージョンアッ
- プはできなくなってきました。次はいつにになるか分かりませんが、今後も最新版は
- 次のデータライブラリにアップするつもりです。
-
- FFMUSER 5番ライブラリ(印刷関連)
- FTOWNS2 3番ライブラリ(MS-DOS関連)
-
- 最後に評価版を試していただいた多くの方にお礼を申しあげます。どうもありがと
- うございました。これからもFPPをよろしくお願いいたします。(_ _)
-
- [作成者・著作者]Handle Name : 黒崎 黒作 , NIFTY-Serve ID : NAG01365
- 黒作 福島SPS-NET ID : SPS1004